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奥の松・特別純米

先日飲んだ嘉美心の純米酒が旨かったので、日本酒度や酸度がほぼ同じ純米酒ということで「奥の松」をセレクト。日本酒度±0、酸度1.4ね。
そごう西神中央店の日本酒の棚も、だいぶわかるようになって来たぞ。酒の棚が"わかる"っていうのも不思議な気がするけど、体験の蓄積によって複雑な情報構造体への認知が進むっていう意味では、こういうのも身体性の拡張なんだね。まだ、全体の2割くらいしか飲んでないんだけど、8:2の法則とかあるじゃない。2割でなんかの閾値を超えた感じ。だいぶ自信を持って選べるようになってきた。


さて、味のほうは狙いたがわず、辛味と甘み、旨味のバランスが、嘉美心に似た印象。
原料の米の違いを、飲んでいて一番感じます。さらに、精米率の違いで、味の繊細さ、精度感が異なるのを体感できたのも初めてかもしれない。他が揃うと、異なる部分が強調されて違いがよくわかって楽しいですね。
飲み口は嘉美心の方が優しいけど、翌朝の目覚めは奥の松の方がすっきりしている。他の要因もありすぎて、飲んだ酒が原因かはよくわからないんだけど。


さて、生涯で初の2000円/100g!神戸ビーフにあわせて楽しんだんだけど、モンドセレクションのラベルに焙り肉の写真とともに「濃厚な食味を受け入れるふところ深い芳醇な味わい」と記載していたコピーに偽りはなかったです。
あと、商品ラベルやパッケージの見せ方が垢抜けているのも特筆すべきでしょう。正直、やりたいこと、言いたい事と、その表現のバランスが取れていないと思うパッケージもよく見るんだけれど、ここのラベルはちょっと読めない位の感じが絶妙で個人的にはツボでした。ホームページもフラッシュを使っている蔵はまだ少ないんで、見せ方へのこだわりと、実際の見せ方にだいぶ慣れている様子。好感を持ちました。

製造元:奥の松酒造株式会社(福島県)