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直感に従え!

水際で食い止めろ!

入国時の手荷物チェック。女性の係官はAVAのタグを手早く裏返すと、チラッと一瞥して言った。


「お一人ですか?」


「いや、連れが向こうに。」


ぼくは手で係官の背中の方を示した。あたりは麻薬検知犬がうろつき、警備のスタッフも多い。
係官は軽く頷き、告げた。


「どうぞ。」


あの短い間に何をチェックしているのか、正直よくわからない。短い質問への反応や視線の動きの観察に、何かノウハウがあるのかもしれない。


ただ、何よりも、直感・インスピレーションが重要なような気がする。旅行中にあった出来事から、そう確信した。

偽札をつかませろ!

明るい室内灯の下で、パッと見た瞬間におかしいと思った。$500-札は二種類あるのかな?と思った。裏返し、絵柄を確認して、同じなのでこういうものだと納得した。それ以上深く考えずに、同行者に清算時の釣りとして渡した。


翌日、南京市場で同行者が$250-のからすみを買う際に、その紙幣は使えないんだよと店主に言われた。


「No good!」


「え、何で?」


一行は目をパチクリ。紙に「瑕」か何か漢字を書いて指し示す。
偽札だったのだ。


後で上述した、昨晩のことを思い出した。もっと、最初の直感を信じるべきだったのだ。紙への印刷が好きなデザイナーとして、違うことはすぐにわかったが、情けないことに常識がそれ以上考えることを遮った。


紙幣は深夜のTAXIの支払い時に手渡されたものだった。暗がりで、これほど偽札を使うのに適したときはない。
深夜のババ抜きで、馬鹿な観光客がババを掴んだのだ。
TAXIを使うときはお札が釣りにならないように両替しておくべきだったのだ。

インスピレーションに従って生きる

そろそろ最終回を迎えるBECK
主人公のコユキがバンド活動に専念すると決意した際に告げた言葉が「インスピレーションに従って生きる」だったと思う。


理屈じゃ割り切れないこと。常識に反すること。でも何かそっちの方に惹かれること。
何か頭でっかちになって来れば来るほど、直感に頼って選択し、実行するには勇気が必要だったりするんだけれど、もっと自分のセンスなり直感を信じたほうが良さそうだと思ったエピソードでした。


ところで、音楽が好きでマンガが好きな人には、BECKは鉄板でオススメです。ここ数年で、ぼくが正札でシリーズをそろえている稀有なマンガ。会社に置いておいてスタッフにも読んでもらっています。


しかし偽札には縁があるなぁ。このブログ内を「偽札」で検索すればわかるけど。まぁトラブル体質だしね。