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大阪能楽会館

甲南合気会の関係者のみなさまが多数出演されている「下川正謡会大会」を観に、大阪能楽会館へ。中崎町からも近いが梅田から歩く。梅田センタービルの裏ですね。梅田センタービルの中を抜けていくと近道。ちなみに梅田センタービルはあんまり梅田の中心という印象はなく、東の端という印象。ここは大阪のポケモンセンターがあるのだった。


最近忙しくて盆と正月にしか顔を見せていなかったので、急遽前日に母親を誘ってみる。自分を慰撫するだけの親孝行の真似事かもしれないが、喜んでいる*1ようなので良かったとしよう。言い訳かもしれないが、本当に忙しいのだ。父親は相変わらず考古学関係で外出とのこと。父が帰るくらいには家へ帰らせないとな。
入り口で記帳し、絹笠のどん蝶をいただく。そのときは気がつかなかったが、何度か食べたことがある。前にも書いたがもち米は好きなのだ。


インタフェースデザインの教育において、能の舞台を、「日本人の平面的美意識の事例」として取り上げていながら、本物を見たことがなかったのでとても助かった。やっぱり本物見てないのはまずいよね。


能に関して、実際観ていて、内容はほとんどわからない。ただ、高校の遠足ほどは退屈しないし、動きや様式美は十分楽しめた。
やっぱり、事前にテキストを読んだり、時代背景を調べたり、可能ならDVDを見とくぐらいしないと、十分には楽しめないんだろうなぁ。
なにしろ、演者さんが詰まってしまったら、すかさず客席から次の出だしの句が告げられるくらいなのだ。暗記しているんだね。きっと、おそらく歌劇を見に行くのと同じ努力が必要なんだろうね。本を読んだり、憶えたり、教養が必要なのだ。


そういうのって、00ガンダムの最終回は機動戦士ガンダムに通暁していないと充分楽しめない、と言い換えることができるかもしれない。そういうことに労力を使ってしまったのだ。私たちは。
しいて私にアドバンテージがあるとするなら、言葉が少しはわかるということぐらいだろうか。
日本人や日本語という言葉を安易に使えないのは行き帰りの車中で網野さんのご本を読んだからなのだった。


東国生まれで西国育ちというのもけっこう難しいのだ。
なかなかわかってはもらえんだろうが。

●参考サイト

*1:舞台の下の瓶の話や、舞台に段がついていて足裏で位置座標が検出できるなど。