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ぼくの好きなロゴ

ぼくは、今の勤務先に入社して最初に配属されたのが、ゲームのタイトルロゴや装飾を作る部署だったため、ロゴデザインに関しては経験が深いと自負している。結局3年で開発へ移ったから、期間としてはそんなに長くはないものの、相当な数のロゴをデザインした。
その経験からいつも思っていることがあるんだけど、それを見事に代弁してくれている記事があったのでご紹介する。

〜(略)〜


僕はロゴは白味と黒昧のバランスだと思っています。最近てこそCGで作ってるから可能ですけど、昔は各宣伝媒体にロゴを納品する場合は清刷りか主流だったんでハーフ卜ーンを再現するのが難しかったんてすよ。ロゴのアウトラインが不明確な、例えばグラデーションで消えて行くようなロゴだと、紙焼きを他のデザイナーさんが切り抜くのか大変で、使いづらいわけてす。そんな時代の刷り込みなのかもしれませんが今でも僕の中での優れたロゴは白黒。作品内容を反映させながら、バランスよく、小さく縮小しても潰れないディテールで、印象に残る配置。そのタイトルの発音の音感的な部分も大切に考えてます。先の「テッ力マンプレード」などを例に取るなら力強く発音する「テ」と「ブ」に、より特長を持たせるといった具合です。良いなと思うロゴは自分以外のデザインでもそういったポイントがしっかりしてる事に気づかされます。


〜(略)〜
                                ────────神宮司訓之
IDEA NO. 336 : 漫画・アニメ・ライトノベル文化のデザイン〈後編〉より抜粋

もう、これ、激しく同意。
フォトショップのグラデーションや、テクスチャー貼り込みで、誤魔化すのは本当にやめて欲しい。色々角が立つので、仕事ではわかる人以外、あんまりいわないようにしているけど、あまりに的確に述べられていたのでちょっと興奮しちゃった。で、ぺろっとエントリーを書いてみたわけ。ロゴって、アウトラインの美しさや、白黒のバランス。それが全てなんだよね。


宮司さんの仕事は、アッセンブルボーグで十分満喫させていただいていた*1んですが、デザイナーとしてご自身で書かれた文章を読めたのは存外の喜びでした。
イデア336号は「漫画・アニメ・ライトノベル文化のデザイン」の後編。前編も良かったので今度ご紹介します。


でも、ゲームにおけるデザインはこれより一世代遅れているなぁ。
ピクセルやポリゴンなど特有の文法、基板出力上の制約などにより独自のデザインワールドを形成している。トータルなアートディレクションがなされている商品もここ10年で増えた。しかし、デザインを希求するユーザー層は、まだまだそんなにマスじゃないので、開発時の優先事項としてはそれほど高くならないというのが個人的な実感。

こんな紹介がわかりやすいかと追記

*1:専用書体もトレスしたww http://f.hatena.ne.jp/Golden_Jackal/20090211212539