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ムナーリ三昧

ブルーノ・ムナーリの著書が新しく出ると山崎先生のブログで知った。

ムナーリのことば

ムナーリのことば

ムナーリの本を読むと、毎回教えられる。デザインは単に絵を描くのではない。デザインとは社会との関係の中で、思想や哲学を持ち、それを可視化して行く手法。でも、それは、とても楽しい。


「ムナーリのことば」を読む前に、ムナーリの本を少しおさらいしてみることにした。


闇の夜に

闇の夜に

これは、子供の頃に読んだ気がする。当時はムナーリを知らなかったんだよね。トレペ使いは印刷マニア的にも楽しい。手間のかかった本。印刷会社は嫌がるんだろうなぁ。


木をかこう (至光社国際版絵本)

木をかこう (至光社国際版絵本)

とてもわかりやすいながらも、非常に深いことを教えてくれる本。構造的な考え方。バリエーションの作り方。不規則性の混入の仕方。無意識にできる人もいるだろうけど、やっぱり一度意識した方がイイ。


ムナーリの機械

ムナーリの機械

「目覚時計をおとなしくさせる機械」に始まり、見開きで1ネタ、冗談やしゃれのきいた架空の機械が並びます。「遊び心」って簡単に口にするけど、ここまで徹底するのって実は結構タイヘンで、相当好きじゃなければできないもんだと思う。
ムナーリは自分でプロダクツも手がけていたから、絵に描く機械にもなにやら実在感を感じます。
なんでも、「ナンセンスの機械」(筑摩書房・1979年版)が絶版になっていて待望の復刻とのこと。表紙が変わっているけど、オリジナルに近づいたのかな?ムナーリの著書の復刻は最近多いみたいでちょっとしたブームなのかも。

円+正方形(美術出版・1972年)


小さな可愛らしい本。「デザインとヴィジュアル・コミュニケーション」の後半の引用を中心にすえたような本。デザインはコレクションだなぁと嘆息。
同じように図版を集めた本、松田行正さんの「円と四角」(牛若丸・1998)を思い出しました。
この本は古本で1〜2万するみたいですね。



モノからモノが生まれる

モノからモノが生まれる

いわずと知れた名著。萱野有美さんの訳がとても良い。
デザインとヴィジュアル・コミュニケーション」や「ファンタジア」も彼女で、ムナーリの既読の本はほとんど彼女なだけに、今回の「ムナーリのことば」が別の人なのは少し心配なのだった。

●参考サイト

*1:市民=cityって何か違和感。シチズンかピープルじゃないの…