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PDF電子校正ガイドライン

PDF電子校正向けの校正記号およびコメント入力方法のガイドラインが策定されたらしい。
良いことだと思う。
ずいぶん前から校正もPDFでする時代ですから、今回のようなガイドラインはあってしかるべきだった。


一方で、今回の策定者が下記のようなハードベンダーやソフト会社中心だと、あれあれって感じもする。翻訳会社やマニュアル制作会社などが目に付くぐらいなのは、テクニカルライティング中心の団体だから仕方ないのかな?

主査

西井 福徳  リコー三愛サービス株式会社
副主査
釘田 亞矢子 NECデザイン&プロモーション株式会社

プロジェクトメンバー

小圷 義之  アドビシステムズ株式会社
鈴木 香苗  リコー三愛サービス株式会社
徳田 直樹  株式会社パセイジ
中村 哲三  YAMAGATA INTECH株式会社
服部 悦子  YAMAGATA INTECH株式会社
前川 純子  株式会社サン・フレア
蓑田 正俊  NECデザイン&プロモーション株式会社
柳瀬 さおり リコー三愛サービス株式会社
山口 昌美  富士ゼロックスエンジニアリング株式会社
若山 陽介  株式会社情報システムエンジニアリング


もちろん、本業がありながらこうした活動をされている上記の方々の労は多としなければならない。感謝したい。それでも、いちばんこのガイドラインにのっとって作業する編集者やデザイナーの意見は?それとも出版社や新聞社ごとにハウスルールがあるからって感じ?それってどんな蛸壺?編集者の団体からの提案とかはまだまだこれからなのかなぁ?何もなければ上記がそのまま普及して、そのうちJISに組み込まれていくのかな?


内容に関しては、

  1. 校正用PDFの作成
  2. Adobe Readerの設定(注釈ツールの設定)

がキモです


ですが、1.の設定がAcrobatPROでしかできない。(もちろん有償)
つまり、1.の設定をしないと2.も使えないのでした。
InDesignはしらないけど、Illustratorからは直接できないんじゃ普及は難しいんじゃないかなぁ。Adobeが次のバージョンで実装するかな?
手書校正記号は、誰でも訓練すれば赤ペン一本で始めることができたのが素晴らしいんだけどねー。


音引きの件もマイクロソフトやHCDが牽引していて、出版社や編集者は影すら見えない。何か、本の電子化もそうだけど、編集者の顔が見えてこない、主張が薄い、存在感を感じられないのが、本好きな人間としてはとても寂しい気がする。
朝日の校正記号を一生懸命覚えた人間としてはなおさら。
まぁ、時代の主役が交代したのかな。
そうかもな。


●参考サイト

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