大きなウソをひとつだけ
SF作家の不文律がある──物理学の法則を破るのは、ひとつの小説につきひとつかふたつまで、それ以外は現実世界を踏襲する、というものだ。
────クリス・アンダーソン FREE第五章冒頭
おお!
これ、どっかで聞いたことがある。
ちょっとニュアンスは違うが次のようなルールだ。
お話を作るときは、大きなウソをひとつだけつく
これは実に良くできた指標で、ぼくはひとが作った絵コンテや、プロットをチェックする際にいつも使っているし、助言する際にも多用している。
案外、小さなウソをたくさんつくことが多いんだよね。
それだと、たいてい話はゴチャゴチャしてわかりにくくなる。破綻もしやすい。
そうか、SF畑の格言だったのか?
FREEは正直眉に唾をつけて読み始めたが、以外に読みやすくおもしろかった。
原材料やコストを積み上げて売価を決めるやり方自体、もはや通用しない局面が多い。しかし、わかっているけど、そこから抜けれない世代は多いだろう。
さらに、海賊版や違法コピーは、人間の自然な欲求であり、ある世代から下には著作権という観念自体無効である。これは一種の構造の変化であり、それに対応したビジネスモデルを先に構築した組織が生き残るだろう。という話は、もっと受け入れられない人が多いんだろうな。
どうなんだろうねぇと思っていたけど、ある光景を見て、間違いなく、オレはRoll with it! だね、と確信。*1
- 作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
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追記(2010/08/24)
なんか、こういう記事を読むと考えちゃうなぁ。
・週刊マンガ雑誌はそもそも赤字(マーケティングと単行本の宣伝)のビジネスモデル
・太陽光発電やエコカーですら補助金ビジネス
単純、短絡的、頑迷なまでに狭い中でのマネタイズのみを考えるのはどうなのか? そもそも理想的な顧客や理想的な市民を前提に立てられたビジネスモデルや計画は必ず破綻する。
だってムリなんだもん。
*1:ちょっと、公言できないかも…