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首藤剛志の死を悼む

今週の初めに、山本弘のSF秘密基地BLOGRSSリーダーで見ていて、首藤さんが亡くなられたことを知った。
カミさんに聞くと「ポケモンの人でしょ。ネットでニュースになっていたわよ」という。ぼくらにとっては「ポケモンの人」ではない話はおいておく。あまりニュースサイトは熱心に見るほうではないのに加えて、ここしばらく調子があまり良くないため見逃していたようだ。


先月28日水曜日、旅先で奈良駅の喫煙室で倒れられ、病院へ搬送されたが29日未明に亡くなられたらしい。あの日は何をしていたんだろうと自分のlogをめくる。足掻いてはいるが、ほとんど無意味な日常で埋め尽くされておりいまさらながらにクラクラする。関西に来られていたのですか。ここ10日あまりの関西の冷え込みは極端だった。循環器系にはかなり負担が高い状態だっただろう。客死という言葉を思い出す。畳の上で死なないというのは、首藤さんらしいな、と、失礼かもしれないが思ってしまう。同時にご家族はたいへんだっただろう、娘さんは中学生のうちの子と同じくらいだったはずだ。喪主がお父さんというのも、子のいる身としては悲しい。例え何歳であってもという息子の葬式をあげる信条は察してあまりある。


それでも業なのかもしれない、と思う。WEBアニメスタイルでの連載やYahoo!ブログを読む限り、体調は芳しくない様子だった。かといって万全の養生を受け入れることも難しかっただろう。


人の名前や顔を憶えることがことごとく苦手な私でも、首藤剛志の名前は強く印象に残っている。中学生の頃に朝日ソノラマ徳間のアニメージュ文庫だった、から出ていたゴーショーグンの小説版は何度も読んだ。放映は当時、自宅にはビデオがなかったのでカセットテープに撮って繰り返し聞いた。脚本家・作家として首藤さんの作品が本当に好きだった。山本氏も紹介している16話「さらば青春の日々」と26話(最終回)「果てしなき旅立ち」のシナリオがWEBアニメスタイルで読める。あらためてこれを読んでいると、映像や音声、発音のイントネーションまでが脳裏に浮かび上がる。


16話の最後、二人は最後の別れを交わす。
シナリオにないところを見ると、アフレコのときに首藤さんが付け足したのだろう。


Auf Wiederhören.