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メーカー直の修理

最近、町中のお店に修理を頼もうとして、うまくいかないことが多い。
昨年、息子に買ってやった折り畳み傘は買ってすぐに壊れた。初期不良気味なので百貨店に相談して一回は修理してもらったが、すぐに壊れる。
他を当たろうとしても、よくある靴の修理店では、もはや折り畳み傘の修理はしていないそうだ。どうも口ぶりからはコストが合わないようだ。道具も処分しました、と聞いてがっかり。なんだそれ。
仕方なく、自分で一回縫ってみたが耐久性に欠ける。カミさんが縫ってもダメ。
さらに柄の先も取れてぶらぶらしてきたのをホットメルトで接着したのもいまいち。瞬着も耐久性がない。
結局、購入した百貨店に持ち込んで念入りに相談したらメーカー送りになった。
全く異なった設計の部品に柄の先の持ち手が交換され、骨の先の縫い付けもしっかりとして帰ってきた。


こないだのワークショップの最中、20年前に買った腕時計のバンドが切れた。このダイバーズ・ウォッチは数年前に本体のオーバーホールをしている。その時の体験からセイコーウォッチ本社のサービスセンターには好印象を持っていた。今回大阪へ行くついでに寄ってみた。購入時に付属していた余剰の調整部品を持っていったら、奥で即修理をしてもらいそのまま持って帰ることができた。
「バンドのピンが劣化してきており、一本折れたということはこれからどんどん折れる可能性がある」と丁寧な説明。ピンの交換とバンドの清掃を勧められたが、それもサービスセンターへ直接奥って欲しいそうだ。言い濁してはいたが、時計店が独自の修理をすることに対する懸念があるよう。


それには頷ける部分がある。


販売店は製品に不具合があってもメーカーのせいにすれば良いが、メーカーは自社の製品で言い訳できない。修理ともなればなおさらだと思う。信頼できる販売店があれば良いが昨今なかなかない。価格競争ばかりで商品知識が浅い。


ストレートチップのローファーはリーガルショップへ、フェルトの帽子はポールスチュアートへ、面倒だが持っていかなければならないなぁと思った。


非常に面倒な話だが、結局はその方が後でたぶん困らないのだ。


インターネット販売や劇安店との価格競争に販売代理店もメーカーの言いなりでは生き残れない時代なんだろうとは思う。
代理店制度が崩壊しつつあるのかもしれない。

なんだか、メーカーがユーザーに保証したいサービスの底辺もまた失われつつあるように感じた。
関東圏ほどではないが、阪神間はまだましだ。地方はどうするんだろう。郵送かな。アフターサービスもBtoC化するんだろうな。