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オリジナルシェーダー"elmer"がやっとできてきた

長い間どう使って良いのかチンプンカンプンだった"ノード系インタフェース"がやっと使えるようになってきた。softimageのRender Treeはシェーダーや演算子などのノードをプチプチ繋ぐんだけどそもそも3Dの計算や概念がほとんどわからない。カッコいいんだけど使えない。涙。
MAYAのシェーダーもノード系のインタフェースでこっちはsoftimageほどカッコよくはないけど同じくわからない。いや、わからなさっぷりではUIがそっけないMAYAの方が上だった!
そんなこんなのぼくにとって悩ましい時代もついに終わりを告げようとしている。
一年前くらいに企画して、実際に作業するとやり方がどうしてもわからなかったことが、いまならできる。
もちろん、まだまだできないことだらけなんだけど嬉しくなったので公開してみる。


これは絵本のイラストレーションを再現するために作成したマテリアル。正確にいうとプロシージャル・テクスチャ・シェイダー。
基本はトゥーンなんだけど、アンビエントに手描きっぽいザラツキが残っていて、さらにディフューズ部にも色薄くなりながら、形状も小さくなりながらだんだん疎に分布するというのが当初の意図。木炭画に印刷で上から彩色したような感じ。実際どうだったかはわからないが、ちょっと古い1950年ころに出版された書籍にはあった。


この、後半部分の手描きっぽいザラツキの表現がうまくいかなかった。ざらつき自体はプロシージャルテクスチャリングの基本である"フラクタルノイズ"を使えばよい。AFXでもおなじみの手法だ。"フラクタルノイズ"をネタにすればたいていのものはできる。乱数的な複雑性の中に自然はあるわけだ。
問題はアンビエントの強さに応じてノイズの形状を変化させ、それをベースのトゥーンにライトとうまくマッチさせながら合成するところ。

これは最近ロシアの人がアップしたYOUTUBEチュートリアルを見ていて気が付いたことを取り入れている。MAYAのチュートリアルなんだけど、3Dの計算という意味でほとんど同じだった。

このビデオでは床の模様のリフレクションをBLinnで拾い、アンビエント部へマルチプライ(乗算)している。


これを参考にLambertで作成したアンビエント情報を元に①色(下の黒丸上)②フラクタルノイズ分布の粗密と2種類の色情報へ加工し(下の黒丸下)、②をウェイトに、トゥーンのベースから①色を減算で表現している。


MAYAのノードを先ほどそっけないとはいったが、RGBが分かれており演算子が明確なため、一度頭の中に計算式が出来上がっている場合の再現性は極めて高い。


その点softimageは、RGB演算がフォトショップモード的というか数学が後退した分物語的・情緒的な表記で順番に触っているとなんとなくできる。けど、もう一歩詰めるには物語の背景をさらに調べなくてはという感じ。カラーもまとめていて、分けたらスカラーとか、細かくやる際にはかえってめんどくさい。


どちらが優れているではなくて、これは多分好みの問題だろうなと思うが、トゥーンシェーディング自体はsoftimageの絵の方がぼくは好き。今のところ。