tQy

アルファ境界をぼかす

CW Edge Blur EZ という謎のplug-inがあって、これを何とか再現する必要があった。


恐らくPhotoshopでいうところ「境界のぼかし」なんだろうけど、AfterEffectsではこれがない。「マスクの境界をぼかす」はあるけど、単純にアルファチャンネルの値を参照に1発でぼかしてくれるフィルターがない。あるのかもしれないがよくわからない。
反対に、エッジはそのままで、アルファ境界の内側をええ感じにぼかすフィルターは2種類ある。
念のため書いておくと、ブラー(バイリテラル)とブラー(詳細)。エッジを残したまま、マット内の穴をふさいだり、ちょっとした絵画調にしたりとなかなか使い良いエフェクトだが、残念逆に周囲だけぼかすエフェクトはない。
それから、私の好きなチャンネルエフェクトの項目をのぞいてみたがそれらしいものはなかった。そうだよな、ないからサードパーティーが作ったんだろうな、「CW Edge Blur EZ」。



考え方としては、フィルター対象となるレイヤーをデュプリケイトして、アルファチャンネルを抜き出して加工し、「ブラー(合成)」に食わせてあげる、という方法でうまくいった。よくあるグレースケールマップを参照するやり方。


下記はブラー(合成)が食いやすいグレースケールマップを作るためのメモ。

  1. デュプリケイトしたレイヤーはプリコンプする。エフェクトはプリコンプ先のレイヤーに適用する。
  2. アルファチャンネルの切り出しは「レベル」を使用した。RGBで黒の出力を0に下げる。「アルファレベル」はCS6でなくなったため、「レベル」を使用せよとHELPのお達しによる。「レベル」自体にしきい値の設定があるため、「チョーク」や「最大/最小」で別途しきい値を別途追い込む手間もなく、一個で終わるためおススメ。
  3. 背景を「塗りつぶし」でフィルする。ここでのポイントはカラーを#222222程度にしておくこと。これでブラーの適用が抑えられる。塗りポイントは画面外のすごく遠くにしておくと無難かも。
  4. ブラー(滑らか)を8.0ほどかけてなじませておく。
  5. 元のレイヤーには「ブラー(合成)」を適用。ブラーレイヤーに先ほどプリコンプしたレイヤーを指定しておく。これでこのレイヤーのグレースケールマップに従ってブラーがかかる。ブラーは白いほど強くかかるので、背景のグレー色を白くするほど強く適用される。うっすらと弱めにかけたかったので#222222にしたわけだ。反転のチェックボックスもクリックせずに済むしね。


あら、プリコンプするなら、リスク*1のある「塗りつぶし」でなく、新規平面のほうが良いみたい。元データに穴がある場合は背景が抜けてしまうんで、と思う。が、しかし、今回は穴をふさぐ意味で塗りつぶし併用でブラックを敷いた。まさにケースバイケース。


自宅のAFX6.0でも再現できたから、一般的なテクニックなんだろうなぁ…

*1:塗りポイントの位置がエラーになる可能性を否定できない。