tQy

乙女ギアの憂鬱

ロードバイクを夫婦で始めてちょうど1年。
ライディング・フォームのことやロードバイクに最適なルートについて、など少しずつ分かって来た。
初めての体験で驚きは多い。ただ先週知った「乙女ギア」ほど困惑したことはなかった。
この事について、しっかり書いておこうと思う。

みなさんは「乙女ギア」というものをご存じだろうか?
私は初めて聞いたとき「ああ、軽いギアね。確かに急坂でもっと軽いギアあったらと思うことはあったよ~」くらいは何となく想像はついた。
具体的には30~32歯ぐらいの、ギアのことを指すらしい。
なるほどね。女性でも急な坂を登りやすいから乙女なのね。ふむふむ。
そして、自分の自転車の仕様を調べてみる。

ALLEZ ELITE Cassette Sprocket Shimano 105, 11-speed, 11-32t

ええっ!
乙女じゃん!!

続いて家内の自転車を見てみると、

ALLEZ SPRINT DSW SL COMP Cassette Sprocket Shimano 105, 11-speed, 11-28t

なんと、乙女じゃない!!!
家内のロードバイクは街中のレース専用という事は聞いていたけど、ここまで漢っぽいとは・・・っと驚いた。

さらに、このいかつさは前側のギア(チェイン・リング)にも及び、52/36Tとなっていて、私の50/34Tより平坦な道での加速に向いた仕様になっている。
ちなみに、私のロードバイクは極めて初心者向けの設計なのです。だからギア比が幅広く設計されているのだと思う。

しかしフレームとかライディング・ポジションとかだけでなく、漕いだ時の出るスピードやギアチェンジの間隔が別物とはなかなか思いが至らなかった。
そして、[ギア比=前側のギア÷後側のギア]なので、後のギアの歯数だけでは判断できない。
ここらへん、機械なのだ。数字なのだ。直感的に理解しにくい。理解を深めるために図を作ってみた。
f:id:Golden_Jackal:20180924222155p:plain
六甲山を登っていて、何度も足をついたり、歩いたりする家内に対して、ぐいぐい登れてた自分。
男女の体力差はあって当然なんだけど、ちょっと上から目線だったのは間違いない。
しかしそれはおごりだった。マシンの特性だった。

そういうわけで先週から、乙女ギアは封印している。
ギア比で言うと、インナーの25と28の間が家内の28になる。従って28-32は使わず25までで六甲山を登っている。

ロードバイクを選ぶとき、「結局色で気に入ったのを選べばいいんですよ」って言われたんだけど、ずいぶん違うじゃんといまさらになって思う。
でも、1年前にこの話が理解できたかは実に怪しい。
チェイン・リングもスプロケットも実は結構簡単に交換できる。つまり気づけば後からいくらでも替えればいいという事なのかもしれない。
すこしずつ坂を克服している家内に、11-32のスプロケットへ交換してみたらといってみた。
「慣れたしこのままでいい。それにスプロケットを替えるとチェーンも交換だし、それならもっと他に欲しいものがある」