なぜ、新人に忘年会の手配をさせるのか?
忘年会の季節ですね!
今日は、忘年会の手配に右往左往する新人のみなさんが、たぶん持つだろう疑問、
なんでおれが(私が)この忙しい時にこんなことしなければならないの?
という問いに対して、私なりに回答いたします。(この手の疑問は私も昔たくさんあったわけですネ)w
理由は3つあります。
- お客さまの要望に答える訓練
- 若いうちに失敗を(プロジェクト以外で)させておく
- そいつが使えるか?周りが判断する材料になる
1つずつ説明します。
お客さまの要望に答える訓練
忘年会は、だいたい部門ごとに開催しますよね。
部門には、色々な人がいます。
年齢は二十歳すぎたばかりの新人から、トップは定年前の方もいらっしゃるかもしれません。男女の差もあれば、価値観もさまざま。
こうしたみなさんに、ある程度満足してもらわなくてはいけない。例えば新入社員はお金がないので、安くて量があればいいとします。けど、ベテランの年配社員は、せっかくなんでもうちょっとましなものが食べたいと思うかもしれません。女性なら飲み放題より味にこだわる傾向は高いでしょう。これら全員の要望を満たす店なんて存在しません。で、みなさんがある程度妥協してもらえる店を、決められた期間に探して提案する。
アララ?
何かに似てませんか?
そうですね。
ある商品の顧客層に対して、どんな企画が良いのか?考えるプロセスにそっくりです。
お客さんは希望をネットなどに色々書いたりします。けれども、そのとおりのモノを本当に欲しているのかは、わかりません。そもそも実現不可能なことも多いしね。で、結局は自分なりに噛み砕いて、良く考えてサービスを提供する。ここが大切。
忘年会の幹事はそのシュミレーションになります。これってスゴク鍛えられますネ。
失敗をプロジェクト以外でさせておく
で、忘年会をしました。
う〜ん。正直微妙。高い割には、料理少なくて、不評。
時間も短かった!
店の雰囲気もいまいち。
だいたい、盛り上がらずつまらなかった!
みんな何か不満そうです。
良いのです。
実際のプロジェクトで「しくじられる」より、100倍ましです。
考えが足りなかった。配慮が不足していた。
そういう失敗の経験を、積んでおくことはとても大切。
忘年会幹事の不手際には、ときには厳しい言葉も必要ですが、内心はみなさん寛容です。
どんどんチャレンジしましょう!
そいつが使えるか?周りが判断する材料になる
そういう感じで、周りの評価も決まってきます。
「おお!こいつ、中々動きが良いな」
とか、
「わかってるじゃん!」
とかね。
逆に、
「ああ、こいつにはこういう仕事任せるとツライのね」
なんて事がちゃんと理解してもらえます。
良きにしろ悪きにしろ、理解というのはコミュニケーションの一歩。
大切にしたいものです。
以上の理由で新人に忘年会の幹事が回ってきます。
朝の掃除をさせたりしているのも、根本は同じ理由だよ。
従って、仕切りがうまい幹事係みたいな人が決まっている組織は(便利ではあるものの)後進の育成が苦手な構造になっているのではないでしょうか?
そんな感じでお願いします。
自慢じゃないけど、今年のウチの忘年会は中々良かったですヨ!