tQy

弛んで来た

今日は通院のため会社を休んだ。
「いびきがとてもうるさいので病院でみてもらって欲しい。」とカミさんにいわれた。そういえば、自分でもちょっと気になることがあるのだった。


それは以前ワークショップか何かの司会をして、あとでそのヴィデオを見た時のことだ。ぼくがしゃべる合間の息継ぎに、鼻を鳴らすというか、何か鼻腔をすすり上げるような音をさかんに出していた。これが自分では普段まったく気がつかない音で、これって自分は脳で自動キャンセルしているんだけど、みなさんはきっと不快なんだろうなぁと思っていた。


ひょっとすると、何か大きな病気かもしれないと急に不安になり、2週間前から予約を入れ、駅前の耳鼻科へ本日行ってきた次第。


予約を入れていたにもかかわらず、けっこう待ってから診察室に入る。ぼくの話を聞くなりお医者さんは言った。


「この半年で体重は増えましたか?」


増えた。確かに今83kgを超えている。


「そうでしょう。」


さもありなんと、半ば、嬉しそうにお医者さんは告げた。


「年齢的なものですからね。色々弛んで来るんですよ。」


20年で15kg増えた勘定になるが、確かに増加率は一定していたわけではない。一気に、気づいたらカタストロフィーは崩壊している。以前より朝早く目が覚めるのも、夜更かしがキツイのも、たまに着る礼服がきついのも、尿のキレが悪いのも、全部「弛んで」きているせいなのだ。
ああ、これが中年なんだね。


「奥さんは、あきらめて、我慢しないといけないですね。」


そして、何も対処がないことを知って呆然としているぼくたちのために、お医者さんは念のためといって、レントゲンを撮ってくれる。
順番にZYX軸方向から、合計3枚。1800円。レントゲン一枚あたり2000円というのは割と適正な価格のような気がする。3割負担なので、4200円がぼくたちの気休めのために健保から拠出された。
何かちょっと申し訳ない感じ。
でも、今晩はあんまりいびきをかかない気がした。