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無為に過ぎる

虐殺、粛清、処刑
こうした言葉が宿す現実が、すぐそばにあるとき、どんな行動が正しいのだろうか?
ときには無気力になることでしか自分を守れなかった。
ひそかに語るしかなかった。
著者がこの本をなかなか書けなかったこと。知人へ返事や連絡を取れず物故された方が多くなってしまったこと。
むべなるかな。


自らを振り返って思う。
学生時代、ポルトガル語学科の教師陣になぜかアパシーな方が多く、驚いたこと。
ブラジル以外の国、アンゴラ、モザンビッケ、ギニアビサウポルトガルへの無関心振り。
それは今にして思えば、単なる割り切りを超えていたようにも思う。
文字通り血みどろの内戦の続く3国はもとより、かの国すら欧州最後のファシズム国家であった。
当時その終焉から15年程しか経っていなかったことを、ぼくはよく理解していなかった。

ノモンハン戦争―モンゴルと満洲国 (岩波新書)

ノモンハン戦争―モンゴルと満洲国 (岩波新書)