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渋谷のハロウィン騒ぎをちらり見て

  1. まず三宮はあそこまで盛り上がっていない。まぁ、金曜日、帰り際にゾンビの女の子が何人もいたけど。その程度の地方です。あそこまでできるのは東京だけ。
  2. それから、オーストラリアとか海外からハロウィンのコスプレに参加する人たちは、大人が真剣にコスプレする文化があって日本は素晴らしい、毎年楽しみ、とお喜びなのは何より。しかし、コスプレのバックボーンとなるマンガやアニメ、ゲームなどのポップカルチャーを長年享受&ささやかながら一緒に育ててきた世代からは、手放しで認められているわけではありませんよー、とは言っておきたい。いわゆるオタク文化に対する偏見はいまだに根深い。ニュースでは今だに犯罪と無意味に結びつけられる。ドラマでは相変わらずゲームセンターを不良の記号として扱ったり、ヴィデオゲームそのものをを嫌い理解しようとしないオトナが周りにまだいらっしゃったりするのだ。クラスの中でもアニメが好きな人間はヒエラルキーは低いものでしたが、全体には今もあまり変わらんと思うよ。私たちはこのプレッシャーに多かれ少なかれ長い間耐え続け、場合によっては戦ってきたのですよ。いやはや。
  3. まぁ、それはそれ。日本は血を流すような本当の市民革命を経てないから、前近代的で個人が社会に依存的なままだ。それでは真の民主主義が成立しないとか、いわれて残念な気持ちになったりしたもんだ。けれども、辛い抵抗活動や被差別的体験を経由しないと人間の幸福を享受できないというのも了見が狭い話。だから、成立の経緯には全く注意を払わずに誰でも楽しめるというのはパッケージとしては大切なことですよ。そうやってlow-culture がhigh-cultureに変わって行くのを見ているのかもしれないしね。日本が輸入するばっかりでなく、こうした概念を通して世界になんらかの貢献して行くのならそれは正しいと思う。と考えるとクールジャパンという言葉にも我慢なのかなぁ。