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キャップの意味


ミナクアって、どうしても発音しづらい。ミン・アクアって発音してしまう。もちろんミネラル+アクアで作った造語っていう意味はわかる。無理にひとまとめで読めば、ラテン系の言葉だとミナークアってなるかな。


そんなことはまぁどうでもいいんだけど、反転した白抜き版のMINAQUAを発見。これ、横に薄い変わった形のペットボトルでした。
ただ、文句ばっかりで悪いんだけど、ベタ刷りがあんまりきれいじゃない。よく見ると中央部が凸状になっていて表面もわずかな梨地加工が入っているようだ。多分そのせいかな。最近専用キャップになったミニッツメイドもそうだし。ミニッツメイドも印刷の精度感があんまりない。
アクエリアスのオリンピック専用キャップはこの、凸のやつとそうでないヤツが混在している。他のコカコーラ商品は従来のフラットなヤツなんで、最近のものだけなのかな?今のところ手元のキャップを見ている限りこの凸のヤツはコカコーラボトラーズだけなんだよね。


MINAQUAは通常の濃い目の水色の成型色に白オペーク一色がいいなと。これならご飯何杯でもいけるよなぁと、過去のキャップを物色していたら、今回と同じ反転版がありました。あらら、忘れてた。
で、よく見ると、キャップは凸じゃない。フラット。でも、ベタの刷りは相変わらず汚い。何でかなぁ。サントリーや大塚なら絶対にありえない仕上がりだよ。まったく。こういう小さいところに企業の美への文化的素養の圧倒的差を感じる。でも爽健美茶はキレイ。プロダクトマネージャーのセンスなのかな?デザインにあんまり理解のない会社でも、個人のがんばりで何とかなる部分は確かにあるんだよね。あと、明度が高い色の方が白キャップに刷った際にきれいに見えやすいのかな?そう思うと、POCARISWEATのキャップの製品としての完成度は、全く抜きん出ている。良いチームで良い選手が一心にバットを振る。これにはかなわない。*1


凸とフラットキャップの反転MINAQUAを見ていて思ったのは、仮に両者が同じ版だとすると、凸は若干膨らんで見える。そうした経験を踏まえ、多少膨らむことを想定してミニッツメイドの版を作ったら反対に膨らみすぎてしまったのかな?
いや、同じ時期のキャップでも痩せたり太ったりした印刷があるんだし、そんなに細かく調整できるものではないのかもしれない。FROM CocaColaのグレーなんか明らかに色が違うしね。なんかグダグダ。
でも一番気になるのがコカコーラ商品群。幼少からのアメリカ文化崇拝と微妙に一流感に欠ける近コカ国内ブランドへの痛みにも似た同胞感。サントリー、大塚は付け入る隙がほとんどない。MATCHはだめだ〜って思ったら、大塚ベバレジ大塚製薬がやっぱりイイ。


右下の水色キャップ、サントリーはデザインが相変わらず良い。エンボスキャップのミネラルウォーターをナショナルブランドで投入したのは初めてじゃないだろうか。イノベーターだよなぁ、彼らは。味ももちろん良い。満足。


TOPVALUEはイオンのPBなんだね。知らなかった。


神戸居留地富永貿易株式会社という会社が運営している。貿易という名が示すとおり純粋なメーカーではない。まぁ、PBもメーカーじゃあないし、神戸の地域性をブランドイメージに生かすのは悪い戦略じゃない。規模がどうといっても日本の食品メーカーはナショナルブランドでも欧米に比べて非常に小さな会社(数百人程度)が多い。だから最近M&Aが多いわけなんだが。


カルピスはおまけ。カルピスは生き残って欲しい。


こうやってみると、現在はキャップの形状自体に大きな差があることがわかる。
グラフィックデザイナーは、紙にあわせて文字の太さや網を微細に調整するように、キャップをデザインする際にもさまざまな配慮が必要だと思う。
もちろん、経営者もそこにかかるコストを理解するべきだ。


本当に自社ブランドを大切に思っているのなら、きちんとデザインされたキャップを実現した方が良い。

*1:余談だがPOCARISWEATのキャップは10年近く集めている。これは、MOMAにあってもおかしくないプロダクツ。同じデザインで微妙に版が変わるのが楽しい。不変の中の微細な変化。禅だな。