tQy

キミらまぶしいわ

昨日の続きで、確かに楽器ができる方が間違いなくモテるんだけど、最近はイラストレーションもスゴイらしい。大阪でdigmeoutのパーティーやmebicとかに行くと、イラストレーターやアート系の作家を志すってことに何一つ屈託がないような、目がキラキラした、明るい若者たちでいっぱいである。


イラストレーターという仕事にどこかやましさを感じ続けていると書いていたのは安西水丸さんなんだけど、そもそも絵を描いて生計を立てるなんて、ちょっと都合よすぎるんじゃないって、ぼく自身子供心にはっきりと思っていた。今日みたいな雨の日に、じっとりとした黒く湿ったコンクリートの小学校の校舎を凝視していたあの頃を今でも時々思い出す。そういうのを当時はネクラって言っていたんだけど、まさにそのとおりだよな。
───絵を描くのって耽溺なんだ。耽溺の行き着く先は地獄。
あれから、おびえ、悩みながらどうやら生き延びて来た。


だから、絵を描いて食うってことに何のてらいもない人たちを見ると驚いちゃうし、何よりニュートラル不思議感でいっぱいになる。ましてや「好きを貫く」なんてホント恐れ多い。


まぁ実際のところ、そういう人たちに仕事をお願いして、ある意味ご飯を食べさせていただいているという側面のあるぼくが、あんまりエラそうなことを言うのも筋違いだし、かなりカンジワルイ。
とは思うんだけど、何かそこに、時代の空気の変化を感じるわけですよ。あぁ、まぶしいなって。


でも本当に、イラストレーターってモテるのかな。
安西さんはもう、モテモテだったけどね。多分今でも。